SUB:御町内特撮救助隊SFXボイジャー(147L)
RE:NON
房総半島に向け、退避しようとするB.O.C.。
しかし、そのB.O.C.の前にジャンクのプテラノドンが急降下してくる!

B.O.C.コクピット。
操縦席の窓、前方に煙を噴き上げながらプテラノドンが立ちはだかる!

キャプテン
「何ッ!?…(一瞬呆然とする)…いかん、(副操縦士を見て)回避行動をとるんだ!このままじゃ衝突する!!」

副操縦士
「ハイ!!」

操縦捍を左方向にきり、プテラノドンとの衝突を避けようとするキャプテン。
必死の操縦をするキャプテンの横では、副操縦士が自動操縦をカット、キャプテンの操縦に合わせて計器を調整する。

機体を大きく傾斜させ、急旋回を始めるB.O.C.。

B.O.C.機内。
急激に傾斜する機体。
ロビーの人々がバランスを失って次々に倒れる!

あちこちで悲鳴があがり、騒然となるロビー。
ロビー中央に飾られていた大きなガラス花器から、ザブザブと水がこぼれる!

ソファーに座っていたビトーとエリカ、この突然の出来事に驚く。
エリカは思わずビトーにつかまる。

エリカ
「キャーッ!!」

ビトー
「うわっ!一体どうしたんだ!?」

姿勢制御用のジェットノズルから最大出力のジェット噴射を行い、B.O.C.は急旋回を続ける。

正面から直進してくるプテラノドン!
必死に旋回するB.O.C.!

エンジンから噴き上がるジェットの炎!

B.O.C.操縦席。
ニアミスを警告するアラームが鳴り響いている。
操縦席のキャプテン、操縦捍を一杯に左にきり続けている。

副操縦士
「キャプテン、避けきれません!!」

キャプテン
「クッソーッ!!」

なおも思いきり操縦捍を左にきるキャプテン!

急接近して来るプテラノドン!
旋回するB.O.C.!

間一髪の距離で擦れ違うB.O.C.とプテラノドン!
しかし、プテラノドンの鋭い爪が、擦れ違いざまにB.O.C.のメインエンジンの一基を引っかける!

機体の外装が飛び散り、小爆発が起こる!!
エンジンから真っ黒な煙が噴き上がる!

B.O.C.操縦席。
凄まじい衝撃に襲われる操縦席!

キャプテン/副操縦士
「ウワーッ!!」

B.O.C.機内。
衝撃に襲われるロビー。あちこちで悲鳴が上がる!

天井のシャンデリアが凄まじい火花を散らしてスパークする!
真っ暗になるロビー。

エリカの上に被さり、エリカをかばうビトー。
その背中にバラバラと瓦礫が降り注ぐ!

そのまま一気に降下して行くプテラノドン。
見る見る小さくなる。

と、遥か下方で轟音が起こり、小さな綿雲を吹き飛ばしながら、プテラノドンが再び上昇を開始する。

再びB.O.C.を襲うべく、急上昇して来るプテラノドン!

B.O.C.操縦席。
必死に操縦捍を握るキャプテン。
その横では副操縦士が身を乗り出し、窓ガラスに顔を押しつけてプテラノドンの動きを追う。

副操縦士
「(外の様子を眺めながら)…キャプテン、アイツまたこちらに向って来ます!今度襲われたら機体が!」

キャプテン
「(計器を見て)…ドライブBの出力が上がらない…ダメだ、逃げ切れないっ!」

轟音を轟かせ、綿雲をけ散らしながら、ジェットの炎を噴き上げ、プテラノドンが迫る!
その鋭い爪が、快晴の太陽を受け、キラキラとまぶしい輝きを発する。迫るプテラノドン!

副操縦士
「うわーっ!!」

プテラノドンの鋭い爪が、正にB.O.C.の機体に届こうとしたその瞬間、プテラノドンの周囲で相継いで爆発が起こる!

一瞬、プテラノドンの姿が大きく歪み、その体全体をノイズが包む!

機体をロールさせながら急上昇するラピッド・スター!

ラピッド・スターコクピット。

ケンタ
「これ以上飛行船を襲わせるもんか!!こいつめっ!!」

ミサイル発射ボタンを押すケンタ。
ラピッド・スターの機体から次々とミサイルが打ち出される!

プテラノドンの周囲で爆発するミサイル!

プテラノドンが咆哮をあげる!

リエ
「(ケンタを見て)…いいわね?あいつを出来るだけ飛行船から引き離すのよ!」

ケンタ
「うん!!」

再びミサイルを発射しようとするケンタ、と、プテラノドンの周囲で新たな爆発
が起こる!

ケンタ
「うわっ!…(爆発の方向を見て)…ランド・チャレンジャー!?」

アース・ムーバーに抱えあげられたランド・チャレンジャー、その大型2連装砲
が再びプテラノドンに向って火を吹く!

プテラノドンの周囲で凄まじい爆発!
その威力に驚くケンタ。

プテラノドンの体が再び大きく歪み、その体のあちこちでノイズが走る!

ケンタ
「すっげーっ!!」

と、ケンタの操縦席のコミュニケーターが鳴る。
モニターに映るショウイチ。

ショウイチ
「ケンタ、一斉攻撃だ!奴を飛行船から引き離すんだ!」

ケンタ
「了解、父ちゃん!」

B.O.C.機内。
プテラノドンの攻撃で損害を受けた機内。

乗客達が停電し、真っ暗になった廊下を、非常灯の明りを頼りに出口を捜して歩
いている。どこかで火災が起きているのか、廊下には煙が立ち込めている。

その中にビトーとエリカの姿…

ビトー
「…大丈夫か、エリカ?…とにかく展望デッキへ出よう、このままじゃ煙で窒息しちまう…」

ビトーに体を支えられ、ぐったりした表情のまま、無言で歩くエリカ。

B.O.C.操縦席。
コンソールにエンジン出力が低下している事を示すメッセージが点滅している。

キャプテンと副操縦士が先程から必死に調整を試みている…

キャプテン
「…どうだ?」

副操縦士
「…(焦りの表情でキャプテンを見る)…やはりだめです。出力が上がりません!…(高度計を見て)…キャプテン、高度がどんどん下がっています!」

キャプテン
「…やはり、さっきドライブ制御ユニットが損傷したんだ…」

高度がどんどん落ちるB.O.C.。
その前方に巨大なドリーム・ブリッジが姿を現す!

副操縦士
「キャプテン、前方に橋がっ!!」


〜 つづく 〜

~ 初出:1994.07.09 Nifty Serve 特撮フォーラム ~

Copyright: ohshima 1994, 2018